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「知識労働者の生産性とは、なすべきことをなす能力のことである。成果をあげることである。」
経営者の条件P22
では、これまでより多くを生産するための唯一の方法とされたものは、何だったでしょうか?
正解は…
「より長く働かせるか、より懸命に働かせるかだった。」(ポスト資本主義社会P44)ということです。
知識労働者の生産性がいわれるようになったのは、最近のことです。
それゆえ、こんなに一生懸命やったのに成果があがらないとか、一生懸命やったのだから仕方ないとあきらめる人が意外と多いということですね。
しかし、「より長く働かせるか、より懸命に働かせるか」で成果が違ったのは、圧倒的な供給不足で、競争相手との力関係が僅少である場合に限り有効だということです。
昔は、同じ地域で同じようなタイミングで種をまきました。
食糧事情も餓死者が出るかでないかというぎりぎりのところで勝負していました。
競争相手と似通った競争条件のもとでは、より長く働くか、より懸命に働くかで成果の差が出ました。
ところが、今では大量生産によりモノがあふれている時代です。
その結果として、「製造の力では、製品を差別化しきれない。」(ネクスト・ソサエティP100)という時代になりました。
では、どうやって差別化をするかというと…
「そのニーズに応えることが違いを生みます。こうして差別化を行うわけです。そういうことでもしなければ、顧客の側に選択のしようがないからです。」
非営利組織の経営P87
ニーズに応えることで差別化をするということは、より長く働くか、より懸命に働いたとしても、ニーズに応えてなければ差別化できことを意味します。
また、機械が差別化をやってくれるわけでもありません。
差別化を行なうのは、あくまでも知識ということですね。
より長く働くか、より懸命に働くまえに、その仕事は本当になされるべき仕事なのか、ニーズに応えているかを考える方が先だということです。
さもないと、無駄な仕事を見事に設計してしまうとか…
「失敗した人たちのほうが、よく働いていたという例も多い。」(経営者の条件P85)という残念な結果に終わってしまうということです。
「成果よりも努力が重要であり、職人的な技能それ自体が目的であるかのごとき錯覚を生んではならない。」(マネジメント基本と原則P200)という警告も真摯に受け止めなくではいけませんね。
こんなに一生懸命やったのに成果があがらないとか、一生懸命やったのだから仕方ないとあきらめる口実になってしまうからです。
しかし、より多くを生産するための唯一の方法とされたものが、「より長く働かせるか、より懸命に働かせるかだった。」時代が長かっただけに、未だにこの呪縛から抜けさせないというわけです。
「知識労働の生産性の向上のために最初に行うことは、行うべき仕事の内容をあきらかにし、その仕事に集中し、その他のことは少なくとも可能なかぎりなくしてしまうことである。」
明日を支配するものP172
いままでの仕事は、内容を明らかにする必要がありませんでした。
そもそも食糧事情も先進国において大幅に改善したのは、20世紀半ばを過ぎてからのことです。
あらゆるモノが不足していました。
不足しているものを生産するだけで良かったわけです。
する必要のない仕事は何かを考える時間よりも、とくかく手足を動かす時間の方が貴重だったのです。
ところが、今では、生産に時間を費やしても在庫の山です。
顧客のニーズに応えるにはどうすればいいかに多くの時間を割かなくてはいけません。
ところが、知識労働の時代に突入したのが最近のことであるがゆえに、人はまだこれらのことに優れるにいたっていないということです。
さて、あなたの最近の仕事ぶりはどうでしょうか?
こんなに一生懸命やったのに成果があがらないとか、一生懸命やったのだから仕方ないとあきらめたことはありませんか?
結構耳が痛かったりしますけどね(苦笑)

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