「学ぶことのできない資質,後天的に獲得するこ
とのできない資質,初めから身につけていなけれ
ばならない資質が一つだけある。才能ではない。
真摯さである。」
マネジメント中第31章
これから,マネジメントを学んでいこうと思い
ドラッカーの本を手に取ったら,学ぶことのできな
い資質があると書いてあるので,ショックを受け
たという声のあがった一節です。
マネジメントを学ぼうと思った出鼻をくじかれる
わけですから無理もない話ですね。
真摯さの定義をドラッカーの著作物では,ハッキ
リと定義していません。
ですが,この真摯さはナチスのヒトラーを強く意
識した一節であることは,間違いのないように
思います。
ヒトラーほど,ドイツという国を愛し,聖書をぼ
ろぼろになるまで読みこなした人物はいなかった
といわれています。
アウトバーンを残した功績はありますが,やはり
ホロスコープという負の遺産の方があまりにも
大きいですね。
ここから考えると残忍なパラノイア的傾向のある
者は,現代医学では手の施しようもなく,ヒトラ
ーのように,聖書をぼろぼろになるまで読もうと,
ドラッカーのマネジメントを学ぼうと正しい方向
づけとすることは不可能だということです。
そういう意味でいうと,真摯さは学ぶことが出来
ない生まれ持ったものと言わざるを得ないという
ことですね。
では,マネジメントにおける真摯さがどの辺に
あらわれるのか?
また残忍なパラノイア的傾向がどこにあらわれる
のかは,ドラッカーの著作(マネジメント中第31
章)に書いてあります。
「一流の仕事を要求し,自らにも要求する」
他人の仕事には一流を要求するけど,自らは知ら
んぷりということになると,出来なかった者に対
し,激しく当たり散らすことになります。
残虐性のあるパラノイアの典型です。
「基準を高く定め,それを守ることを期待する」
高い基準を設けて達成できないとトップは批判さ
れますが,基準を低く定めカンタンに達成する
ものにすると批判をかわすことが可能です。
自分の地位・財産・生命を脅かされるという被
害妄想の強いパラノイア的傾向のある人は,自ら
が批判されることを恐れるので,高い基準を設け
ることはありません。
「何が正しいかを考え,誰が正しいかを考えない」
正しいのは人ではなく,お客様のニーズであった
り時代の要請です。
誰が正しいかとなると,上手くいったときは,自
分の手柄,上手くいかなかったときは,他人のせ
いになってしまいます。
これも,自分の非を認めず,他人に対して執拗に
攻撃するパラノイア的傾向です。
「真摯さよりも知的な能力を評価したりしない」
知的な能力は,ある程度物差しで図ることができ
ます。
学歴であったり,テストの結果で知的な能力は
だいだい想像がつきます。
しかし,他人の能力をこれで評価すると選民志向
になりホロスコープへと向かっていったナチスと
同じです。
一定の物差しで劣ったものを差別し攻撃するのも
パラノイア的傾向です。
ところが,真摯さは物差しで図ることが出来ません。
一定の物差しで図ると足りない部分があるかも知
れないけど,能力が発揮できなかったのは,適材
適所ではなかったかもしれませんし,違う部署だ
ったら能力を発揮するかもしれないのです。
そういった可能性まで摘んでしまうのがパラノイア
的な傾向のある人間なのです。
鳴かぬなら殺してしまえホトトギスでは,困るの
です。
鳴かせてみよう,鳴くまで待とうでなければ,な
りません。
こうして考えると真摯さとパラノイアは相関関係
の深いものといえるかも知れません。
とにもかくにも,自分自身の保身に夢中で,他人
を残忍ともいえるやり方で攻撃するパワハラが
典型的ですね。
もしかしたら,あなたの上司も典型的なパラノイ
アだったりするかも知れませんけれども,ある程
度の大きな会社であれば,上司が変わるのを期待
するしかないのかも知れません。
小さな会社だったら,辞めれば良いことです。
くれぐれもパワハラで命を断つことだけは,やめ
てもらいたいですね。
真摯さは学ぶことができないのは,本当です。
ヒトラーのように,聖書をぼろぼろになるまで読
んでもダメだったように,いくらマネジメントを
学んでもダメな人がいるのも事実です。
しかし,やってみなければ,わかりません。
真摯さが学べないからマネジメントを学ぶのをや
めるのではなく,学び続ける姿勢を崩さないのも
真摯さ一つです。
そして,誰もがヒトラーのようになるわけでは
ありません。
ある意味,我々の多くは,表現が悪いかも知れま
せんが,ヒトラーのような大物ではなりません。
そうならないことを信じで,マネジメントを学ん
で行きたいものですね。
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