2013年05月08日

人を幸せにする会社は自壊する?

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ドラッカーの名言から,成果をあげる人・あげない人の違いを探ります!
現代社会最高の哲人の言葉で,成果をあげる習慣を身につけましょう!

「顧客が企業の土台として企業の存在を支える。顧客だけが雇用を創出
する。」
現代の経営上P47

タマゴが先か,ニワトリが先か?
これを従業員が先か,顧客が先かに置き換えてみると,どうなるでしょ
うか?

答えがわからない難問かも知れません。
ですが,マネジメントの視点でみると答えはハッキリしているというこ
とになりそうです。

顧客が先です。
「顧客だけが雇用を創出する。」からです。

しかし,従業員が先であると考える人も意外と多いような気がします。
そのように考えることは,実は誤りということを指摘しているわけですね。

「福祉的アプローチは自壊する。」(マネジメント上P343)
「結局はマネジメント、働く者、企業、さらには経済と社会を不健全な
ものとする。」(マネジメント上P345)

なぜ,そうなるのでしょうか?
顧客の満足よりも、自分たちの都合を第一に考えるようになるからです。

お客様の要求があっても,それは出来ませんということになってしまう
わけですね。

いまでは,電車が止まるのは,たいていの場合,人身事故です。
ところが,1970年代は鉄道会社で働いている従業員の賃金が希望通り
ではないことを理由に止まりました。

人を運ぶことが鉄道の役割なのに,それよりも自分たちの待遇改善の方
が平気で優先されたわけです。

破綻したGMも,会社の体力に見合わない高賃金と破格の福利厚生が経
営の足かせとなりました。
最近では,JALも似たような過程を辿りました。

「働く者が満足しても、仕事が生産的に行わなければ失敗である。逆に
仕事が生産的に行われても、人が生き生きと働けなければ失敗である。」
(マネジメント基本と原則P57)とあるように,働く人の満足と顧客の
満足とのバランスは取らなくてはいけません。

しかし,従業員の満足が顧客の満足よりもウェイトが高くなると不健全
なものになってしまうということですね。

ところが,これを意識しないとわれわれは,つい従業員第一主義に陥っ
てしまいます。

特に,不特定多数の顧客を相手にしている組織がこの罠に陥りやすいと
思われるのです。

人間誰しも,全く初対面の人よりも普段接している人に対して親近感を
持ちます。

これは,本能的なものでしょうね。
日本だとあまりピンと来ないかも知れませんが,治安の悪い国だと
全く初対面の人は,あなたを銃で撃ち殺す危険があります。

防衛本能的に,人間はいつも接している人を大事に扱います。
それゆえに,顧客第一主義ではなく従業員第一主義に陥りやすいのです。

かつての鉄道会社,GM,JALに共通することは,いずれも不特定多数
の顧客を相手にしている商売だったということです。

これが,卸売業だったら,取引させてもらえるのはお客様のおかげと感
じやすいのでしょうけど…

ちょっと,最近はすたれてきましたが,一時期
人を幸せにする会社というものがクローズアップされました。

どちらかというと人というのは,顧客ではなく従業員を指している事例
が多かったように思います。

そして,従業員を幸せにする会社の方がいい会社だと,われわれも納得
しがちです。

しかし,ドラッカーの言葉を借りると人を幸せにする会社の人が従業員を指す
のであれば,人を幸せにする会社は自壊するということになります。
人を幸せにする人は,従業員ではなく,まず顧客第一でないといけません。

われわれが,防衛本能的に,普段身近に接する人を身びいきする傾向が
あるゆえに,顧客第一主義を常に意識しないといけないということですね。

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Posted by ohbayashiblog at 08:34│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 成果をあげる人・あげない人 

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