2013年09月30日

専門化と多角化のバランスを考える

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ドラッカーの名言から,成果をあげる人・あげない人の違いを探ります!
現代社会最高の哲人の言葉で,成果をあげる習慣を身につけましょう!

「いかに集中が望ましくとも,多角化との調和が必要である。さもなけ
れば過度の専門化に陥る。同時にいかに多角化が望ましくとも,あるい
は避けがたくとも集中が必要である。さもなければ分裂と分散に陥る。
単純さと複雑さはともに必要である。単純さと複雑さは事業を反対の方
向に引く。この二つを対立させてはならない。調和させなければならな
い。共通の軸によって多角化を一本化させることこそ,トップマネジメ
ントの仕事である。」
マネジメント下P132

いきなり難題をふっかけられてしまいました。
「成果をあげるための秘訣を一つだけ挙げるならば,それは集中であ
る。」(経営者の条件P138)とあるように,集中は大事なことです。

なぜなら,集中することが出来る人が少ないがゆえに差別化できるから
です。

平常時には,人は放っておくとあらゆることを少しづつ出掛けます。
いろんなことを手がけることは,一方がダメでも片方は大丈夫という
ようにリスク回避ができるからです。

もし,我々のタンパク源が牛肉だけだったとしたら?
あるいは,鶏だけだったとしたら?

我々はBSEや鳥インフルエンザで餓死寸前まで追い詰められたことでし
ょう。

あらゆる食材を少しづつ摂取する雑食性は,餓死するリスクを回避する
ために不可欠な生き延びるための知恵です。

皮肉なことに,われわれが経済的な活動をする上においても,リスク回
避の行動を取るわけですね。

業績のカギは集中であるにも関わらず,人間の本質的な思考回路が集中
を許さず,あらゆることを少しづつ手がけるリスク回避の行動をとるわ
けです。

こうしたリスク回避の行動を打破し,集中できた者がその他大勢から抜け
出し,差別化に成功するわけなのですが,人間には,もう一つの本質的な
思考回路が作用します。

それは,将来のことを軽んじ,目の前の事象に対して場当たり的な行動
をとるという性質です。

言い換えると,いま起きている問題に対して,「今でしょ!・笑」という
感じで集中し,これから起きる将来はほとんど考えない過度の集中をする
わけです。

平常時には集中すべきところをあらゆることを少しづつ手がけるリス
ク回避の行動をとり,いざ問題が起きた非常時には,将来のことも考え
ないといけないのに,目の前のことだけに集中するという過度の集中が
みられるわけです。

もっとも,狩猟採集生活を長くやってきた人類が獲物と格闘している最
中に,獲物を将来どうやって分配するかを考えていたら,獲物を仕留め
る前に,自分が命を落としてしまいます。

目の前の獲物だけに集中するという行動もまた,生き延びるための知恵
なんですね。

ところが,いまでは狩猟採集ではなく知識労働で,経済的な業績をあげる
ことが求められています。

獲物と格闘している最中でも,獲物をどうやって仕留めるかを考えると
同時に,どうやって獲物を分配するかも同時に考えないといけないわけ
ですね。

ところが,それは人間の本質的な能力と少々異なるがゆえに,工夫を用い
ないと上手くいかないわけなんです。

「共通の軸によって多角化を一本化させることこそ,トップマネジメ
ントの仕事である。」とあるように,共通の軸

すなわち,事業の定義によって人間の本質的な場当たり的な行動を経済
的な成果をあげる行動に仕向ける必要があるわけです。

そのためには,事業の定義の明文化と周知徹底が求められるというわけ
です。

さて,あなたの手がけている仕事は切迫した状況における過度の集中に
なっていないでしょうか?

それとも,のんびりした状況におけるあらゆることを少しづつ手がける
仕事になっていないでしょうか?
ちょっと考えながら仕事をしていかないといけませんね。

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Posted by ohbayashiblog at 08:31Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック