2023年01月19日

自らに対する要求水準をあげる

「人に教えることほど自らの勉強になることはな
いのと同様,人の自己啓発を助けるほど自らの自
己啓発 「人に教えることほど自らの勉強になることはな
いのと同様,人の自己啓発を助けるほど自らの自
己啓発に役立つことはない。事実,人の成長に手を
貸すことなく自らが成長することはありえない。
自らの自らに対する要求水準が上がるのは,人の
成長に手を貸すときである。」
マネジメント中P68

「人の成長に手を貸す」こと,これがドラッカーの
著作でよく取り上げられる貢献をいい現わしたも
のです。

弱肉強食の世界で生きていくのなら,自分の親族
以外の他人の成長に手を貸す必要はありませんで
した。

自分の遺伝子を後世に残すという動物的な本能が
そうさせているといっていいでしょう。

自分の遺伝子を後世に残す可能性のない異民族同
士は,物々交換でお互いに協力したこともありま
したが,同時に争いをもたらしました。

世界の何処かで未だに紛争が絶えないのが物語っ
ていますね。
根っこにあるのが貧困といわれています。

わずかな食糧を奪い合わないと餓死してしまうの
ですから,争うしかないというのは,悲しい現実
ですね。

ところが,餓死が非現実的になった先進国では,
人種や信条に関係なく「人の成長に手を貸す」必
要に迫られます。

争いによって,少ない食糧を奪い合うのではなく,
人が協力して生産性をあげることによって,食糧
のパイを増やしていくことが有利だということに
気がついたからだと思われます。

食糧が安定供給されると,人間とは不思議なもの
で,マズローの欲求5段階説からいうと認知欲求,
自己実現欲求が芽生えてきます。

「人の成長に手を貸す」ことによって,認知欲求に
芽生え,責任というものが生まれてきます。

責任とは,「自らの自らに対する要求水準が上がる」
ことをいいます。

すなわち,自己実現欲求を満たしていこうとする
わけです。

こうした貢献と責任が,認知欲求や自己実現欲求
といった高い次元の欲求を満たしていくことにな
るのですが,意外とこうしたことが軽視されてい
るか,お粗末な状態になってきてはいないでしょ
うか?

既に,われわれは餓死することは基本的にありま
せん。
むしろ,肥満が原因で死に至る社会です。

衣食住もある程度満たされています。
ファストファッションの普及で,服が傷んでなく
ても,処分する時代です。

そして,お金も…
少子化時代の反動でしょうか?
親の財産は,兄弟に邪魔されずにある程度自分の
ものになります。

それにも関わらず,賃金体系だけで社員のやる気
を出すことを考えたり,会社の規模や知名度だけ
で就職することを煽る風潮がなかなか消えませんね。

そういうことにシラケてしまっているのが,ニー
トの存在なのかも知れません。

われわれの社会でいま求められているのは,マズ
ローの欲求5段階説でいうところの認知欲求なり,
自己実現欲求です。

これは,自分ではなく「人の成長に手を貸す」によ
って実現されるものなのです。
教え上手が成功の近道ともいえますね。

人が羨むような学歴を持ちながら,社会に出ると
鳴かず飛ばずになってしまうのも,これまでは試
験という自分との戦いだったのが,「人の成長に手
を貸す」によって成果をあげる知識労働社会に環
境が急変したことについていけないのかも知れま
せん。

自分になにが出来るのかで成果を測る学歴社会か
ら,自分が他人に何をしてあげられるのかによっ
て,成果をあげる知識労働社会への対応にわれわ
れは,まだ優れるに至っていないのかも知れませ
んね。

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Posted by ohbayashiblog at 17:47│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 成果をあげる人・あげない人 

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