2021年08月26日

行動はマイナスからスタートする

「行動とは,ミッションを書き換え,焦点を合わせ直
し,そのうえに新しいものを築き,組織することであ
る。そして廃棄することである。」
非営利組織の経営P53

最後の「廃棄することである」の部分がなかなか思
い浮かびません。

「ミッションを書き換え,焦点を合わせ直し,そのう
えに新しいものを築き」までの部分は,夢を語ること
ですから,本来は楽しい仕事です。

ところが,廃棄は面白い仕事とはいえませんね。
できれば,避けたい。

我々の行動は,どうしても,廃棄を忘れた行動に
なってしまうようです。

行動とはゼロからスタートするのではなく,
廃棄を伴うマイナスからのスタートでなくては
ならないと言えるかもしれません。

「あの受注が取れれば,業績がよくなる。」
「こんど出る商品は,とても評判がいい。」

これらは,倒産する直前の社長がよく言うセリフ
です
(苦笑)

そして,あのとき止めておけば,自宅だけは残ったか
も知れないのにという嘆きもよく耳にします。

しかし,こうなってしまうのは仕方ないことなの
かも知れません。

廃棄,撤退,損失といったマイナスイメージの文言に,
人間は過剰反応してしまうようです。

これは,仮説に過ぎないのですが,マイナスイメージ
の言は,われわれの脳の生きるか死ぬかという
判断を司る分野で判断しているように思います。

命をとられるわけでもないのに,あたかも死を避
けようとするかの如く過剰反応し,合理的な判断
を誤ってしまうかのようです。

また,手塩にかけた事業から撤退することにも,思い
入れが激しいだけに,撤退するタイミングを逸し
てしまうこともよくあることです。

これまた,仮説に過ぎませんが,子育ての本能が撤退
するタイミングを阻害しているように思います。

手塩にかけた子供を簡単に放棄してしまうようでは,
遺伝子を次世代に残すことが出来ません。

はたから見れば,出来の悪い息子でも一人前に育
てるのが親の役目です。

しかし,その論理を無意識のうちに事業活動にま
で持ち込んでしまうのが人間です。

それゆえ,われわれは撤退するタイミングをしば
しば逸してしまうわけですね。

しかし,われわれは,こうした誘惑に打ち勝たなけれ
ばなりません。

多くの人が,こうした誘惑に勝てないがゆえに,それ
に成功した人は成果をあげることができるわけです。

さて,あなたが撤退するかしないかの判断を迫ら
れたとき,正しい判断ができるでしょうか?

それとも,情に流されてしまうだけでしょうか?
廃棄を忘れた行動には意味がないということを忘
れないようにしないといけませんね。

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Posted by ohbayashiblog at 10:30│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 成果をあげる人・あげない人 

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