2020年07月29日

人の弱みにつけこまない習慣

「管理はすべて経済的な視点から行うべきであっ
て,倫理的な観点から行ってはならない。 」
「最小の労力で基準からの逸脱を防げばよい。」
マネジメント上P268

昨今の世の中は,内部統制がうるさくなったので,
「最小の労力で基準からの逸脱を防げばよい。」
という部分は,なかなか難しいかも知れません。

とはいえ,管理を倫理的な観点から行うと社員を
スパイのような目で監視するような状況になって
いく可能性があります。

われわれは,残念ながら本能的に相手の弱みに目
が行くことに長けているのかも知れません。

極度に飢えた状態であれば,食糧で一番大事なの
は腐敗していないかどうかです。
味は二の次三の次です。

そして,抗生物質も何もない状況であれば,病気の
人には近づかないことです。

相手が,どんな長所を持っているかどうかよりも,
相手の顔色や血色そして相手の短所の方が目につ
いてしまうわけですね。

われわれは進化の過程で,何か異変がないかどう
かを感知する能力に長けるようになったと思われます。

味よりも先に,腐敗していないかどうかを見極め,
相手の長所よりも,先に,相手に何か弱みがないか
どうかに目が行くのは,生き延びるための知恵だ
った可能性が高いといえます。

われわれは,少し経験を積めば,アタマの中では人
の長所をみないと上手くいかないことを理解します。

しかし,理解とは裏腹に,本能的には相手の異変
や弱みをみることに長けているだけに,実践する
のが難しいのかも知れません。

管理方法も放っておけば倫理的な観点から行うよ
うになります。

それが成果をあげるか否かは別として,人間の本
能的な嗜好にあっている可能性が高いからです。

ミスした人間に懲罰的な処置を取ることで,その
場を取り繕うとします。

しかし,ミスはもしかしたら手順にミスを誘発す
るような欠陥があるかも知れません。

倫理的な観点から管理すると,手順の欠陥に気が
つかないか,気がつくのが遅れるので,再びミスを
おかすことになります。

あるいは,恐怖政治のような雰囲気が創造的な仕
事の足かせとなり成果をあげることはできなくな
ります。

それゆえに,「管理はすべて経済的な視点から行う
べき」となるわけです。

何回かに一回はミスが避けられないような過程が
あるのであれば,ある程度の失敗はむしろコスト
と考えて, ミスが起きたときのリカバー策をあら
かじめ講じておくというやり方もあるでしょう。

あるいは,ミスが避けられす,しかも重大であれば
撤退を考えるというやり方もあります。

これらは,すべて倫理的な管理ではなく経済的な
視点から出てくる発想です。

しかし,われわれは人の弱みに目が行く習性があ
るゆえに,正しい管理方法を構築できないでいる
可能性が高いのかも知れません。

人の強みを生かすことを常に意識をしていかない
と誤った管理方法を構築してしまう可能性が高い
ということです。

さて,あなたの会社の管理業務は,何にエネルギー
を費やしているでしょうか?

不正をなくすことにエネルギーを注いでいるでし
ょうか?
それとも成果をあげることにエネルギーを注いで
いますか?

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Posted by ohbayashiblog at 08:30│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 成果をあげる人・あげない人 

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