2019年07月19日

小手先戦術は抜本的な解決にはならない

「成果は,問題の解決ではなく,機会の開拓によっ
て得られる」
創造する経営者P6

問題の解決とは,目の前にある出来事に対して対
応することです。

もちろん,大事なことですが,その場しのぎの場当
たり的な対応なってしまうことがあります。

機会の開拓というのは,目の前にある出来事に対
して場当たり対応をするだけで終わるのではな
く,仕事のやり方を改め,仕事の優先順位を変えて
いくといった革新を伴う事業のチャンスをものに
していくということです。

場当たり的な対応がチリとなって積もっていく
と,取り返しのつかない間違いをすることにもつ
ながっていきます。

では,もう場当たり的な対応をやめて,機会の開
拓にかじを切るといっても,簡単なことではあり
ません。

もともと狩猟生活を行ってきた人類は,目の前の
問題に対処することが生死の分かれ目という厳し
い自然環境の中で暮らしていました。

火事だ逃げろといわれたら,火元はどこで,何が
原因で火災が発生したのかを探るよりも先に,逃
げることが大事です。

火元や火事の原因がわかるまで,じっと留まって
いたら焼死してしまいます。

しかし,ビジネスの世界であれば,逃げるより先
に,火元がどこで,何が原因で火災が発生したの
かを突き止め再発防止策を検討しなければなりま
せん。

ところが,多くの場合,われわれは,そこまでに
至らず,回避行動だけで,終わってしまうことが
多いということです。

顧客からクレームが来たら,お詫びすることだけ
に終始していないでしょうか?
もちろん,お詫びをすることは大事です。

しかし,顧客のクレームが,もしかしたら,年配
向けの商品を狙ったのに,想定より若い客層向け
に受ける商品だったことが原因だったら,どう対
応すべきか?

これが,単なるお詫び(問題の解決)を超えた機
会の開拓です。

人間の惰性に任せておけば,問題の解決(お詫び)
に明け暮れるだけで終わってしまいます。

それだけでは,また同じようなクレームが来て,
お詫びすることの繰り返しです。

提供している商品サービスが,想定している客層
とズレているのがクレームの原因ならば,商品サ
ービスを想定している客層に合わせるように改善
するか?

あるいは,想定外の客層が利用しているのであれ
ば,想定外の客層を取り込むように方針を変える
のか,あるいは,変えないのか?

こうした機会の開拓を考えず,クレームが来たら,
どんなお詫びの仕方をすればいいのか?

クレーム客とうまく付き合っていくにはどうした
らいいのか?

こうした小手先の戦術も,もちろん意味のあるこ
とですが,抜本的な解決にはなりません。

誰もが納得する解決策は,誰でも思いつく解決策
なので,差別化の要因にはらなないのです。

ところが,火事だ逃げろ!の世界で,とっさに回
避行動をとってしまう人間は,どうしても,小手
先の戦術の方が,より魅力的に感じるのかも知れ
ません。

肝心の機会の開拓まで手がまわらないというのが,
実情なのかも知れませんね。


さて,あなたが窮地に陥ったとき,対処法は問題
の解決だけで,終わっていないでしょうか?

心の何処かに機会の開拓を忘れないように肝に銘
じておきたいものですね。

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Posted by ohbayashiblog at 10:22│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 成果をあげる人・あげない人 

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