2018年08月02日

利益追求は一過性の仕事になってしまう

「事業の目標として利益を強調することは,事業
の存続を危うくするところまでマネジメントを誤
らせる。」
現代の経営上P82

事業の目的は利益追求にあらず!
とはいえ,利益を無視していいということではあ
りません。

利益が出なければ,銀行はなかなか融資してくれ
ませんし,上場企業であれば,最悪上場廃止に追
い込まれます。

このことからして,事業と利益には密接な関係が
あります。

ただし,利益は企業が存続するための条件である
ということです。

利益を目標にするといけないのは,なぜでしょうか?
利益追求が一過性のものになりやすいからです。

利益は,獲物のようなものです。
獲物を仕留め満腹になれば,それで仕事は完結し
てしまいます。

空腹になるまで,後先のことはとりあえず考える
必要はありません。
この辺に問題があるのかも知れません。

企業の不祥事の大部分は,後先のことを考えず,
利益だけを追求した結果です。

人間に備わっている狩猟本能が,もしかしたら,
仕事を一過性のものとして捉えることを助長して
いるのかも知れません。

寿命も今よりはるかに短く,ジャングルで暮らし
ているのであれば,仕事は一過性のもので,継続性
を要求しない仕事でいいのかも知れません。

ところが,われわれの多くは,そのような生活に後
戻りできません。
しかも,仕事が一過性のものでは困ります。

食品スーパーに行けば,いつも同じ商品が陳列さ
れるていることを期待します。
売ったら売りっぱなしでは困るのです。

これを忘れると食品メーカの消費期限や産地偽装
などの不正行為が行われるようになるということ
ですね。

売ったら売りっぱなしで,あとのことは深く考え
ないという世界です。
いずれも,利益追求という一過性ゆえの仕業です。

ちょうど,獲物で空腹を満たしたら,腹が減るま
で何もしないのと同じですね。

そうではなく,利益はあくまでも獲物ではなく存
続要件であるという発想の転換が必要になるわけ
です。

そして,目標も一過性のものではなく半ば強制的
に継続性を志向する目標を求めなければならない
ということです。

ところが,残念なことにわれわれが本来持っている
狩猟本能が邪魔をして一過性の仕事を追い求め
てしまうのかも知れません。

利益追求をしている限り,われわれの暮らしぶり
は狩猟採集生活と大きく違うかも知れませんが,
発想自体は空腹を満たしたらあとは休憩という世
界と全く変わりがないということです。

さて,あなたの目標はどうなっているでしょうか?
その日暮しの一過性のものですか?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ドラッカー名著集のお買い求めは,こちらです!
http://ow.ly/2UDs1

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

川越駅を西向けば税務の110番はこちらです!
http://zeimu110.com

ライン公式アカウント「@zeimu110」
http://accountpage.line.me/zeimu110

まぐまぐ殿堂入り
ドラッカーに学ぶ!成果をあげる人・あげない人

発行者:税務の110番! 税理士 大林 茂樹
(ドラッカー学会会員)

〒350−1126
埼玉県川越市旭町1−4−38

お問い合わせは,いつでもどうぞ!
http://wp.me/P2JWBR-22

●●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


Posted by ohbayashiblog at 10:40│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 成果をあげる人・あげない人 

コメントする

名前
 
  絵文字