2018年04月12日

凡人をして非凡をなさしめるには?

「組織の目的は,凡人をして非凡をなさしめるこ
とにある。」
(マネジメント 中 P99)

組織の目的は傑出した才能をもった人間が非凡な
ことを達成することであるということだと,多く
の人はがっかりするでしょうね。

凡人をして非凡をなさしめるとあれば,頑張って
みようという気になります。

確かに,天才的な人間は一握りです。
プロ野球で指名される人間も,100名もいません。

しかも,指名された選手で活躍できるのは,ほんの
わずかです。

凡人の力を最大限に発揮することがカギというの
は,素直に受け入れることが出来る話ですよね。

では,凡人の力を最大限に発揮するにはどうした
ら良いでしょうか?
全体の底上げしかありませんね。

問題は,全体の底上げのやり方です。
スパルタ式で,社員全員に過酷な労働とノルマを
課してしまうとブラック企業の仲間入りです。

とはいえ,ブラック企業が社員全員に過酷な要求
をしてしまうのも経営倫理上の問題を抜きにすれ
ば,無理もないことなのかも知れません。

実際に,創業者は社員に要求した過酷な労働をや
ってきたのだと思います。

そうでなければ,一代で富を築くことは出来なか
ったのでしょう。
しかし,大事なことを忘れているのかも知れません。

人の能力や性格は同じではないので,自分が出来
たことを全員に要求するのは,間違いであるとい
うことですね。

人間には生まれつきリーダー的な性格を持った人
間とそうではない人間がいるということです。

人間全員がリーダー的な人間ばかりであったら,
殺し合いが絶えなかったでしょう。
そうでなくても,殺し合いが多いわけですからね。

とんがっては,いないけど温和な人間が一定数い
ることによって,社会が保たているわけです。

それなのに,社員全員に同じことを要求するとい
うのはムリがあります。

全体の底上げをするには,社員全員に同じことを
要求するのではなくリーダー的な人間を鼓舞して,
後からついてくる人間をその気にさせるというこ
とです。

これが,全体の底上げのやり方です。
ところが,建設機械のない時代に,大きなモノを運
んだり動かしたりする仕事を強制労働によって使
役してきた歴史が長かったのでしょうか?

どうしても,社員全員に同じことを要求するとい
う意味での全体の底上げに走ってしまうようですね。

たしかに,人道的な問題は別として,奴隷に同じ仕
事を要求し出来なければムチを打つか処刑する世
界であれば,そういう全体の底上げで良いのかも
知れません。

しかし,いまはそういう時代ではありません。
モノを運んだり動かしたりするのではなく,個人
の個性を発揮し創造的な仕事をしてくれなければ
いけない時代です。

そのためには,全員に同じ要求を課してはならな
いということですね。

全員に同じ要求をしてうまくいくのは,単純で画
一的な仕事だけです。

しかし,いまどき単純で画一的な仕事はほとんど
ありません。

仮にあったとしても,コスト面で新興国に負けて
しまいます。

われわれが,生き残るには,人間の個性にあわせた
要求をしなければならないということですね。

そのためには,リーダーの底上げをして,結果的に
後からついてくる人間の底上げをするということ
です。

これが,組織の全体を底上げし,凡人をして非凡
をなさしめる方法だといえないでしょうか?

さて,あなたの組織の全体の底上げはどうなって
いるでしょうか?

社員全員に同じ要求をする全体の底上げになって
いないでしょうか?

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Posted by ohbayashiblog at 10:30│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 成果をあげる人・あげない人 

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