2013年04月08日

恐怖心と知識の生産

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ドラッカーの名言から,成果をあげる人・あげない人の違いを探ります!
現代社会最高の哲人の言葉で,成果をあげる習慣を身につけましょう!

「恐怖心は知識の生産とまったく相いれないものである。恐怖心から努力
や不安は生まれるかもしれない。しかし、成果は生まれえないであろ
う。」
旧訳マネジメント上P399

これは、現行のマネジメントでは削除されてしまった箇所ですが、結構
気に入っていたところです。

削除されたのは、前後の文脈が時代に合わなくなったからだと思われま
すが、それを差し引いてもこの箇所だけは、印象に残る箇所です。

恐怖政治を行う会社が少なからずありますね。
信賞必罰自体はいいのですが、罰の部分が強調される会社
すなわち、減点主義の会社です。

恐怖心から努力や不安が生まれるというのは、鋭い観察ですね。
減点主義の会社は、社員は勤勉だったりします。

しかし、恐怖心から来る努力は…
「成果よりも努力が重要であり、職人的な技能それ自体が目的であるか
のごとき錯覚を生んではならない。」
マネジメント基本と原則P200

成果に結び付く努力ではなくなります。
また、恐怖心の裏返しとして、上司への忠誠がより重視されます。

「ボスに気に入られることのほうが、成果をあげることよりも重要になる。」
(マネジメント基本と原則P122)ということになります。
そうなるとお客様の満足よりも、上司との関係が第一義の目的となります。

気にしなければいけないのは、職場にいる人の気持ちではなくお客様の気持
ちですね。
これが忘れ去られてきます。

結局のところ「人の気持ちを気にしなければならない状況は、最悪の人間関係
である。」(マネジメント - 基本と原則P196)とあるように,雰囲気の悪い
職場になってしまいます。

また恐怖心から来る努力は、失敗を恐れます。
ですから、失敗のしようもない安全な道を選択します。

安全策は短期的には、確かに上手くいきます。
しかし、長期的な、特に時代の変化が激しいときには、必ず失敗すること
が運命づけられています。

「未来に関わるビジョンのうち必ず失敗するものは、確実なもの、リス
クのないもの、失敗のしようのないものである。」
創造する経営者P254

そうならないためにも、減点主義は見直さないといけません。
さもないと事なかれ主義、いわゆる大企業病になってしまいます。

「あらゆる組織が事なかれ主義の誘惑にさらされる。組織の健全たるに
は、高い水準の仕事が必要である。自己目標管理が必要とされ、仕事本
位たることが必要とされるのも、仕事の基準を高める必要があるからで
ある。しかし、そのためには、成果とは何かを理解しなければならない。
成果とは百発百中のことではない。百発百中とは数分しか続けようもな
い曲芸である。」
マネジメント中P101

「成果とは百発百中のことではない。」がゆえに、減点主義では成果があ
がるわけがないのです。

「業績をあげる際には、間違いや失敗さえも許される、いや、許される
べきである。だが、業績をあげる際に許されないのは、自己満足と低い
業績基準である。」
旧訳マネジメント下P129

「人は優れているほど多くの間違いを犯す。」(マネジメント中P101)ゆえに、
「恐怖心は知識の生産とまったく相いれないものである。」ということです。

そういっても、なかなか恐怖政治と減点主義から抜け出せない組織は多
いですね。

ムリもありません。
「より多くを生産するための唯一の方法は、より長く働かせるか、より
懸命に働かせるかだった。」(ポスト資本主義社会P44)とあるように…

人間がブルトーザーかクレーンの役割をしなければならなかった時代
では、多くの人が言われたことを黙々とこなすことが求められました。

そして、人間を歯車のように働かせるには恐怖政治と減点主義が一番都合が
良かったのです。

ところが、多くの肉体労働が機械に置き換えられ、生産の目的が物資の
供給よりも、お客様の満足に置き換えられたのは20世紀の後半です。

我々の脳みそが、こうした時代の変化に簡単についていけるかというと
そうではないのでしょう。

有史以来何千年も、恐怖政治と減点主義が人間を管理するうえで,最も効率
が良かったのですから…

とはいえ、我々は成果をあげなければなりません。
慣れ親しんだ恐怖政治と減点主義から決別しなければなりません。

さて、あなたの会社は減点主義でしょうか?
それとも、本当の意味で高い水準の仕事が要求されているでしょうか?

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Posted by ohbayashiblog at 12:01│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 成果をあげる人・あげない人 

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