2010年11月30日

税理士は、純粋な意味でサービス業ではない?

川越税理士マネジメント

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「成果をあげる者は、意図的に意見の不一致をつくりあげる。ばかな人もいれば、無用の対立をあおるだけの人もいることは、承知しておかなければならない。だが、明白でわかりきったことに反対する人は、ばかか悪者に違いないと思ってはならない。反証がないかぎり、反対する者も知的で公正であると仮定しなければならない。成果をあげる人は、何よりもまず、問題の理解に関心をもつ。誰が正しく、誰が間違っているかなどは問題ではない。」
経営者の条件P203-204

「成果をあげる者は、意図的に意見の不一致をつくりあげる」
なせでしょうか?

ヒントを探ってみましょう。
「実は、『われわれの事業は何か』との問いは、異論を表に出すことに価値がある。」
「逆に、事業の定義についての見解の相違が隠され、あるいは十分な理解のないことが、トップマネジメント内の感情的対立やコミュニケーションの齟齬の原因となっていることが少なくない。」
マネジメント上P98

意図的に意見の不一致を作り上げると表面的な対立を生むことになりそうですが…
実は、もっと怖いのは、表面的な対立ではなく、表に出ない派閥の軋轢とそれに伴うコミュニケーションの齟齬の方が怖いということがいえそうですね。

さらに、意見の不一致の必要性は、マネジメント第37章でくわしく述べられています。

「第一に、組織の囚人となることを防ぐためである。」
マネジメント中P125
これは、取りまきをイエスマンで固め、カリスマとして祭り上げられることを防ぐためといえますね。
ノーといえない雰囲気は、組織を硬直化させます。

よく、これからの税理士業は、サービス業の精神でと説かれますが、サービス業と大きく違うことが一つだけあります。

それは、社長に対してノーということですね。
サービス業は、依頼を受けた人に対してノーと言ってはいけません。
お客様のわがままに、100パーセント答えるのがサービス業です。

税理士業は、お客様のわがままに、100パーセント答えてはいけない場面が必ずあるんですね。
サービス業の精神を忘れてはいけないと思いますが、税理士としての仕事の本質を忘れるようなことがあっては、本末転倒です。

税理士業は、純粋な意味でサービス業とはいえない部分があります。
税理士顧問契約は、一般的に委任契約といわれています。
売買契約ではないことからして、必要に応じてノーと言わなければいけないということになると思います。

「第二に、代案を得るためである。いかに慎重に考え抜いても、代案のない決定は向こう見ずな博打である。」
マネジメント中P125

これに関連するものとして…
「大金持ち間違いなしというアイデアをもとに事を起こす企業家、特に急ぎすぎる企業家は、必ず失敗する。失敗を運命づけられている。」
イノベーションと企業家精神P14

代案があれば、「大金持ち間違いなしというアイデア」に陶酔し、急ぎすぎて失敗することを未然に防いでくれるといえますね。

「意見の不一致が必要とされる第三の理由は、想像力を刺激するためである。」
マネジメント中P127
これについては…
「想像力は、刺激しなければ隠れて使われないままとなる。反対意見、特に理論づけられ、検討し尽くされ、かつ裏づけられている反対意見こそ、想像力にとって最も効果的な刺激剤となる。」
マネジメント中P127

想像力がないとマンネリ化し、事なかれ主義の発想しか出てこないことになりますね。
お客様のクレームも硬直化した発想を打破し、想像力を刺激するのではないでしょうか?

「うまくいかなくとも、ばかな顧客の悪口をいってはならない。『別のやり方があるかもしれない』といわなければならない。『これがわれわれのやり方だ』といってはならない。」
非営利組織の経営P82

最後に、注意しなければならないのは…
「信頼するということは、必ずしもリーダーを好きになることではない。常に同意できるということでもない。リーダーの言うことが真意であると確信をもてることである。」
プロフェッショナルの条件P187

リーダーを好きになり、常に同意できないと仕事にならないというのであれば、意図的に意見の不一致をつくりあげることは避けなければなりません。
しかし、「事業の目的は顧客の創造である」(創造する経営者P114)ことからして、リーダーを好きになったり、常に同意することは、全く意味のないことだということですね。

リーダーを好きになることでも、常に同意できるということでもないがゆえに、意図的に意見の不一致をつくりあげることは必要だということですね。

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Posted by ohbayashiblog at 07:07│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 経営者の条件 | ドラッカーの名言に学ぶ

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